sign.png

今日の福音(2016年7月24日)

恥も外聞もなく

ルカによる福音書11:1-13







 本日の福音書では「祈り」についてのあり方が私達に示されます。イエスの弟子が、イエスに祈りを教えてください、と求めました。イエスは祈りの言葉を教えます。この祈りは、主イエスが教えて下さった「主の祈り」として、クリスチャンにとって大切な祈りです。
 イエスはこの祈りの言葉を弟子達に教えた後に、一つのたとえ話を語ります。それは真夜中に友人にパンを貸してもらいたいと強く求めた人の話です。このたとえ話でイエスは言います。「しかし、言っておく。その人(パンを求められた人)は友達だからということでは起きて何か与えるようなことはなくても、しつように頼めば、起きて来て必要なものは何でも与えるであろう。」と。聖書の原文のギリシア語ではこの「しつように」という言葉は「アナイデイア」という単語が使われており、「恥も外聞もなく、ずうずうしく、しぶとく、しつこく、くどく」という意味です。この「アナイデイア」という単語は聖書でこの箇所だけに用いられています。
 イエスは弟子達に「主の祈り」という祈りの言葉を教えました。しかし祈りは言葉だけの、形式だけのものではありません。祈りは、神に向かって「恥も外聞もなく、ずうずうしく、しぶとく、しつこく、くどく」求めることなのです。そのように祈りなさい、と神は私達に求めておられるのです。私達は、恥も外聞もないほどに、神に心を向け、祈っているでしょうか。自分の執着を棄て、神の御心こそが行われるように、恥も外聞もないほどに、祈り求めているでしょうか。