今日の福音(2012年1月1日)
感謝をもって
(ルカによる福音書2章15~21節)
新年明けましておめでとうございます。
今年は元日が日曜日となっており、この元旦の1月1日は、「主イエス命名の日」の祝日に定められています。イエスは生まれてから八日目に割礼を受け、「イエス」と名付けられました。
名付けることを「命名」といいますが、命名とは、存在している者の「命」に、音声や文字で表せる記号である「名」を、合体させることです。そしていったん命名されたら、もはや「命」と「名」は決して切り離されることはありません。「命」そのものが「名」であり、「名」そのものが「命」となります。
名前は、存在そのものを現します。名前は、決して他のものに代用できません。名前は、力をもっています。「名は体を現す」「名を残す」「名を汚す」「名前を出す」「名前を使う」という言葉は、「命」と「名」が合体された、「命名」という出来事の意味を私たちにあらためて確認させます。
イエスは生まれて「イエス」という名を命名されました。イエスの命に名付けられた「イエス」という名の意味は、「ヤーウェ(神)は救い」という意味です。そしてその名付けられた理由は、このイエスが自分の民を罪から救うからです。イエスはまさにこの命名どおりの生涯を歩まれました。そしてまさにこの命名の理由が現実のこととして実現しました。
本日の「主イエス命名の日」は、イエスの名の意味を覚え、その命名の理由が現実に実現したことに感謝をささげる祝日です。本日から始まる新しい年の第一歩のこの元日にあって、まず神が私たちを救ってくださったことへの感謝をもって、新たな年を歩み出したいと思います。